まずは一歩踏み出して「やってみなはれ!」
社全体が開放的な雰囲気になりました。
ベトナム事業の拡大を担っている海外事業部のお二人にお話を伺いました。
写真右:海外事業部 海外事業企画課長 髙橋様
写真左:海外事業部 コアスタッフ 髙田様
会社概要
会社名 | 朝日生命保険相互会社 |
代表取締役会長 | 木村博紀 |
代表取締役社長 | 石島健一郎 |
創業 | 1888年3月1日 |
本社所在地 | 〒160-8570 東京都新宿区四谷一丁目6番1号(YOTSUYA TOWER) TEL 03-4214-3111 (多摩本社) 〒206-8611 東京都多摩市鶴牧1-23 (代田橋オフィス) 〒168-8506 東京都杉並区和泉1-22-19 |
事業内容 | 1.生命保険の販売および引受け (1)個人向け商品 医療保障、収入保障、介護保障、死亡保障等、様々な保障があります。 (2)企業・団体向け商品 死亡保障や介護保障などをはじめとして、企業がご契約者となってご加入いただくプランがあります。 2.資産運用業務 保険料等は、有価証券、貸付金、現預金・コールローン、不動産等の資産で運用しています。 3.他の保険会社の業務の代理および事務の代行 委託損害保険会社と委託生命保険会社の保険業に係る業務の代理および事務の代行を行っています。 |
2016 年頃から開始し、最初は 2 人の外国籍人材の採用からスタートしました。一人がタイ、もう一人がフィリピン出身の方でした。
生命保険業界はこれまでは日本のマーケットをメインにサービスを提供してきましたが、日本における人口減少や高齢化の加速によって、マーケットの縮小が見据えられてきたため、海外への事業拡大を検討すべく 2015 年に経営企画部内に新事業戦略室が立ち上がりました。北米や欧州はマーケットが成熟していることもあり、東南アジアに目を向けました。それに伴い、東南アジア各国出身の外国人材の採用を行ない、現地市場調査や保険のマーケット調査を始めました。2024 年 4 月から海外事業部となり、現在はベトナム、フィリピン、インド出身の 3 か国の外国籍社員が活躍しています。
社会人向け経営大学院に通っていた留学生を 2 ヶ月インターンシップとして受け入れました。その後、正式採用しました。
当時は、東南アジアのどの国をターゲットに絞るか調査するフェーズだったため、インターン生には東南アジアの各国の市場調査を行なってもらいました。そして最終的にベトナムになりました。
そんなに大きな不安はありませんでした。2 人とも真面目で熱心に仕事をしてくれていたので。
言語の面で言うと、海外事業部では社員とのコミュニケーションは英語と日本語なので、それなりに英語が話せる日本人社員を複数名配置し、英語がわからない時はその社員たちに通訳してもらいながら、業務を進めています。当時の室長も最初は英語がさほど得意ではなく、通訳を介してコミュニケーションを取っていたのですが、次第にそれがもどかしくなり、気づいたら自分でしゃべるようになっていました。笑
日本語がもどかしければ英語にするし、英語がもどかしければ日本語にするし。そのような感じで場面によって変えて話していますね。言語や文化の不安よりも、調査能力を買って採用したので、日本人とは違う視点で様々な調査をしてくれたので、それは非常にありがたかったです。
「言わなくてもわかるだろう」は絶対に分からないと思って接しています。そのためなるべく言語化しています。日本人同士だとついつい「ここまで言ったらわかるよね」と簡略化しがちですが、それは外国人社員には通用しないことは身に染みて感じているので、しっかり言葉にして伝えるようにしています。それを言っても思うように聞いてくれない場合もあるので、繰り返し、繰り返し、根気強く伝え続けています。笑 逆に分かってくれる方には、「ありがとう!!」と言葉で感謝を伝えるようにしていますね。
あとは、チャット機能を活用して、伝えた内容を文字化して残すようにもしています。指示も明確に、「前半にはこれをやりましょう。今週末までにはここまでやりましょう。」と口頭だけでなく、文字にして記録を残しています。締め切りの考え方も国によってさまざまなので、ギリギリに提出することも文化だからそういうものだと割り切って考えていますね。
新入社員に対して、日本の企業文化や先輩後輩の関係性について明確に説明することは大切にしています。
以前、先輩後輩の文化に慣れていない外国人社員が、上司でない先輩から指示が来ることが耐えられないというケースがあったので、面接の際に自身の直属のボスでない先輩から指示が来ても受け入れられるかという確認はしっかり行なっています。日常の業務の中や、月次ミーティングなどを通して、自分を評価する先輩だけでなく、その間にいる教育をしてくれる先輩もリスペクトして仕事をするようにという説明は日々伝えています。そして日本企業についてよく理解しているかも確認しています。海外事業部は特殊で外国人社員が活躍しているけど、会社全体は昔ながらの保守的な社員もいるため、そこは耐えられるかという質問もしています。
どのくらい長く働くつもりかも聞いています。弊社としては、長く働いてくれる人が欲しいから、キャリアステップの 1 つとして考えているのであれば、お断りするケースもあるかもしれないということははっきり伝えています。
週に 2 回は会社に出勤する形式を取っており、重要な相談や報告は対面で行うようにしています。ずっと在宅だとなかなかコミュニケーションが取りづらいので。また、海外からの在宅勤務も柔軟に認めていますね。
年齢や国籍、職階関係なく全員が楽しめるイベントの開催は弊社特有の文化かもしれないです。ボーリング大会やカラオケ、クリスマスパーティーなどイベントは頻繁に開催していますね。幹事を外国人社員がやってくれることもあります。そんな文化なのであまり辞めない印象がありますね。
また、コミュニケーションを大切にし、仕事でもプライベートでも困ったときはすぐに相談ができる環境はありますね。
よろず屋のような存在として困ったときの相談窓口が自然とできています。プライベートのトラブル・困りごとなども含め業務に関係のない相談も寛容に受け入れて都度サポートしているので、彼らが寂しさや孤独を感じることは少ないと思いますね。それが定着率に繋がっている要因かもしれないです。
あとは、責任のある仕事の付与と明確な評価基準の設定をしています。私は何をメインにやったらいいのだろうと悩む方もいるので、職務分担表を用いて自分のタスクが明確にわかるようにしています。そして国籍関係なく全員が同じ評価軸で評価される仕組みがあります。
弊社に興味がある方に、会社案内を効果的に PR でき、短時間でまとめて何人にもリーチできることは非常にメリットだと感じています。個別面談もセットでできるという仕組みがいいですね。デメリットは特段ないように思います。
ゴーウェルさんが入社の意欲が高い人をあらかじめスクリーニングして、参加者を絞り込んでくれていることもありがたいですね。今後はインド、マレーシア、シンガポール、インドネシア、タイなどの国籍も広げていきたいですね。
私たちも 8 年前はゼロからのスタートで、受入れ体制は整っていませんでした。異文化が来るのはやっぱり身構えるものですよね。私たちも受入れ体制がない中で試行錯誤してやってきました。なので「まずはやってみなはれ!」ということですね。笑
尻込みしていても仕方がないので、まずは一歩踏み出してみる、その後なにか問題が起きたら一つずつ解決していけばいいと思います。
最初に大量に受け入れると大変だと思いますし、1 人だけだと外国人社員にとってはバディがいなくて心細い思いをする可能性もあるので、まずは 2 人くらいの少人数からはじめてみるのはいかがでしょうか?
海外人材、海外文化が入ると、明らかに社全体の雰囲気が変わります。「社内で英語を話す部署が増えた」と噂になり、閉塞的な雰囲気だったのが一気に開放的な会社になったという印象があります。わずか数名採用するだけで全社員への影響がありますね。
そんな見方があるの?考え方があるの?といった新しい発見があったり、会社のいいところ、悪いところも客観的に教えてくれたりするので、彼らを採用して本当によかったなと思います。